社会分析脳を訓練する実践読書ブログ

勉強会の開催、参加・ビジネス書や人文書の読書を通じて、将来を見通す能力「社会分析脳」を鍛えていくブログです。

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戦争がどこでも悲惨だということを教わる 

2009.07.09 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

コソボの少年コソボの少年
(2000/09)
長倉 洋海

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写真を見るまで、戦争というものはヨーロッパから遠いところにあるのだと思っていました。失礼なことですが。

『コソボの少年』はコソボに住む子供たちを中心に撮影した写真集です。

撮影当時コソボ自治州と呼ばれていたこの地域は、2008年にセルビア共和国から独立を宣言し、コソボ共和国となっています。
(もっとも、国際的な承認を得られてはいないのですが)

住民の大半がアルバニア人のコソボは、セルビアとアルバニアの双方にとって聖地でした。
アルバニア人にとっては19世紀にアルバニアの独立運動が始まった土地として大切な場所でした。
そして、セルビア人にとっては12世紀にセルビア王国が建国された地であり、同時にセルビア人がオスマン・トルコに敗れた戦場です。

コソボでは、1990年代の旧ユーゴの民族紛争の中で大きな犠牲者を出しています。

1999年にはコソボを守るという名目で、NATOによる大規模な空爆がセルビアに向けて行われています。

>> コソボ共和国

1999年に撮影の場所としてコソボを選んだ長倉洋海さんは20代からアフリカ、中東、中南米などの世界の紛争地を訪れています。




シュケルゼン少年と、妹のセブダイエの生活を中心に農村の生活を撮影した写真集です。
シュケルゼンは「きらめき」、セブダイエは「幸福」という意味の名前です。
二人の家族は総勢で19人。3世代総勢33名。

1999年の紛争の間はセルビア治安部隊の虐殺を恐れて山に身をひそめていたといいます。
帰ってきたとき家は破壊されていました。

ガレキを片付ける写真もありながら、『コソボの少年』で目に付くのは子供達の活発さです。

つまれているわらの山から飛び降りるセブダイエを見ると、少女の身長をよりも大きな山に大丈夫かなと心配になってしまいます。

牛の飼い葉を取り出すシュケルゼンをみると、はいているジーパンに描かれたミッキーマウスの汚れに目が行きます。

ガレキとなったペチの街で、子供達が家の瓦礫を片付けながらキュウリを食べる写真は白黒ということもあって、終戦時の日本を思わせて思わず息を呑みます。

傾いた机で勉強をする子供たち。

戦争の中でも子供が生きているのだと改めて学ばせてくれる写真集です。

それと同時に、戦争というものはあらゆる人の生活を苦しくするのだと思い知らせてくれます。

コソボ紛争についての説明や撮影したこどもたちの通う学校を取材した際のレポートなども一緒になっていて、一冊でコソボ紛争を学ぶにも適しています。

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タグ : コソボ 戦争 写真集

【Blog Action Day】現実をイメージする貧困さを『14歳』は教えてくれる 

2008.10.16 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

ルポ十四歳―消える少女たち (講談社文庫)ルポ十四歳―消える少女たち (講談社文庫)
(2002/02)
井田 真木子

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オススメ度 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
(☆5つを超えてしまいました。ごめんなさい)

10月15日はBlog Action Dayでした
実は、いろいろあって遅れてしまったのですが
アメリカ時間ではあと12時間参加できるので参加します。

Blog Action Day』は世界中のブロガーが、一年に一度
それぞれのブログで一つの話題を取り上げることで、
世界に大きなメッセージを発信しようというイベントです。


Blog Action Day 2008 Poverty from Blog Action Day on Vimeo.

今年のテーマは貧困ということで、世界の貧困を撲滅すると書かれていたのです。
確かにそれはとても大切なことなのです。
一番初めは死ぬまで苦しい生活をした山之口獏さんと思いました。
獏さんの詩はあまりに強くて、自分の言葉のつたなさをおもいしらされました。
改めて、貧困を最後にきめるのは心だとおもうほどでした。

というわけで、今回とりあげる本は井田真木子のノンフィクション『>14歳』。児童売春・特に援助交際について書かれた必読書です。

先進国が抱える家族の崩壊と、そこで広がる想像力の貧困さを思い起こさせてくれます。


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タグ : 書評 社会 Blog Action Day

絵を見ながら成長していく『恋するフェルメール』 

2008.10.12 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

恋するフェルメール―36作品への旅恋するフェルメール―36作品への旅
(2007/07)
有吉 玉青

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オススメ度 ☆☆☆★
(★は☆の半分くらいだと思ってください)

東京都美術館で行われている「フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち~」に行こうしていた父親から強奪した本です。
今日からオススメ度表記を始めました。
この本については今回の展覧会の会期中は★がもう一個入って☆4つに化けます

現存するフェルメールの作品を全部見ようとする有吉玉青さんによるエッセイ集です。

1990年から2006年にかけて、盗難された『合奏』以外の35点の作品を見ています。
訪れた国はアメリカ・フランス・オランダ・ドイツ・日本。全部で11都市。

この本を見て驚くのは、絵を見るたびの中で人も成長していくことでした。

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変幻自在な本を読み方のつまった『<狐>が選んだ入門書』 

2008.10.07 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

“狐”が選んだ入門書 (ちくま新書)“狐”が選んだ入門書 (ちくま新書)
(2006/07)
山村 修

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<狐>が選んだ入門書』は本を読まない人にこそお勧めの本です。
著者の山村さんは日刊ゲンダイの匿名書評家の狐氏。昨年亡くなってしまいました。
水曜日は狐の書評』などの本が残っていますが、
時勢に敏感なゲンダイの中で淡々と吉田健一を読んでいる超然振りがありました。

そんな彼が書いた入門書の紹介集だから、読みやすくできています。
しかし、一筋縄ではいきません。
本の一番の売りは山村さんの本を読むときの行動力です。
読みながら、山村さんがやったことをやろうとすると、その大変さに驚いてしまうのです。

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聞く技術が身につく『キリスト教思想への招待』 

2008.10.03 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

キリスト教思想への招待キリスト教思想への招待
(2004/03)
田川 建三

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若い読者のための世界史』と同様に故山村修さんの“狐”が選んだ入門書 (ちくま新書)で知って読みました。

田川建三さんの2003年の著書『キリスト教思想への招待』は強い言葉に満ちています。例えばクリスチャンなのに「神様なんていなくてもいいから」神様に感謝しようと言い放つ強い言葉の使い方も一つです。
正直、とにかく面白い書き方なのです。面白い本なのです。

ですが、この本に強い説得力を持たせたのは「ひとの話は、その中身に耳を傾けるものだ」と語る、田川さんの態度です。
これは聖書の言葉をありがたいものとして説明する神学者への警告として出された言葉ですが、田川さんの「中身に耳を傾ける」態度は「ひとの話」を「世論」や「実際に起きていること」の全てに共通しています。
この本を読むことで聞く力が身につく気にもなります。

例えば、漁業や農業にたずさわる人が語る、「大量に生産して消費者にお届けする」という言葉について彼は警告を発します。
その人が無から植物や魚を作れるみたいな口調でしゃべる人の態度。そして、この「生産」しているのが人だという考え方を多くの人が受け入れているという事実について。彼は聖書を引きます。

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