社会分析脳を訓練する実践読書ブログ

勉強会の開催、参加・ビジネス書や人文書の読書を通じて、将来を見通す能力「社会分析脳」を鍛えていくブログです。

<<金沢洋館散歩  | ホーム | 10月3日4日に秩父で言葉を出しませんか?>>

スポンサーサイト 

--.--.-- この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


ブログランキングに参加しております。よかったらクリックしてください。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

人気ブログランキングへ1

日経ビジネスオンラインの編集部に、『時事!格闘詩』への疑問をぶつけてみました 

2009.09.23 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

日経ビジネスオンラインに連載されている記事、『時事!格闘詩』の内容があまりにひどく、詩は何を書いてもいいのですが、現代詩手帖やユリイカに比べて格段にビジネスパーソンに読まれているメディアでこのように詩が書かれていることが非常に悲しく、ついついメッセージを送りました

以下原文です。お返事が着たら許可を取りつつ流したいと思います。

日経ビジネスオンライン 編集部御中

はじめまして
(本名)と申します。イダヅカマコトというPNを用い、東京都内で朗読活動や詩の勉強会を行っております。また、日経アソシエにて取り上げられた、MM会ではいつもお世話になっております。

このたびは『時事!格闘詩』が日経ビジネスオンラインに掲載されていることに強い疑問をもちメールいたしました。
疑いをもった理由は2点あります。
1点目は作品自体の質への疑問。もう1点目は日経ビジネスオンラインの編集の姿勢についての疑問からです。


1点目の質の問題。野崎さんの作品は新聞のタイトルだけを見て書かれた詩です。時事と格闘していません。

そもそも野崎さんの「格闘詩」は「格闘する」作品ではなく、「自分が格闘しているのを見て、読んで、ほめて欲しい」という作品だということに端を発していると考えております。その延長線で書かれた『時事!格闘詩』も同じように野崎さんの日常のお仕事にがんばられている光景をつづられたものです。記事についての取材や考察もありません。時事とあわせて書かれる必然性がまったくありません。

以前の投稿になりますが『植物工場』を例に出します。
前の5連で植物工場の説明を行い、「悪いことは/なにも/ないけど」で転換を行い、「なんだか/食べるものまで/SFに/なってきた」という詩です。

この最後の連に書かれているSFの行き先がありません。この詩が作られる動機となったと思われる記事に書かれていた「予算が割り当てられる」という話もありませんし、植物工場に対する技術的な話もありません。「植物工場では土で育った植物が工場で出来る」といった程度の話です。
ちょうど、『時事!格闘詩』の紹介に「心象風景」という言葉がありました。この言葉を『春と修羅』の冒頭に使っている宮沢賢治を比較検討の例に出すと、野崎さんの詩には宮沢の詩に色濃くでているディテールがありません。宮沢賢治の詩については晩年の代表作として『稲作挿話』を取り上げます。この作品は肥料設計について非常にていねいに書いています。7連も使うのであればこれくらいの検討が欲しいと思います。


植物工場と似たテーマの作例としては、たとえば、手前味噌で申し訳ないのですが、私の書いた『植物工場ができると聞いて』という詩と、優れた例の極端なものとしてとものという人の『め』という作品を取り上げたいと思います。

この二編の詩では、野崎さんの作品に無防備に置かれた「SF」が具現化されています。
私の作品は、野崎さんの詩を受けて、日経ビジネスに載せるとしたら最低限こういう詩を書くという意図で書いた詩です。甲子園とからめることで自己啓発へ向かうという解で書いたのですが正直陳腐です。
とものさんの作品は女は恋人を産む植物工場のようなものとして描かれています(そういえば産む工場という言葉がありましたが、「め」の作者は女性です)。野崎さんの書いていらっしゃる「なんだか/食べるものまで/SFに/なってきた」という言葉にでてくる得体のしれないものへの何らかの感情は、まさに彼女の詩によって具現化されるものではないでしょうか。『め』は女性についての考え方など、さまざまな面で考えることが出来ます。
他にもいくつも野崎さんの詩には回答例があるとおもうのですが、少なくとも野崎さんの詩は御社の記事のレベルに対して非常に低いものになっています。

追記させていただくと『JALマイレージ不安』ついて言うと、『JAL』がつぶれない理由に財務の切り口で迫っている分、ダイヤモンド・オンラインの高田会計士の連載のほうが詩としての出来は勝っています。




2点目の日経ビジネスオンラインの編集の姿勢に対する疑問については『鳩山日本祈念日』を例に説明いたします

この詩の構造は端的に言うと15年戦争中に日本の数多の詩人が書いてきた戦争詩と同じ形式を踏んでおります。数多の人々を死に追いやる時事に迎合した詩の形を取っております。言葉は若干柔らかいのですが。
例として高村光太郎の『十二月八日』を出したいと思います。正直他の詩をとりあげたいのですが『十二月八日』より低い格調の詩を取り上げる気にはなりません。下記のページに詩の一部が掲載されています。原文と同じなので文字数の都合で全文の引用は控えます。


言葉の硬軟はどうあれ、政治情勢に迎合しているという点で『鳩山日本祈念日』と『十二月八日』の間には結果の違いしかありません。(『十二月八日』もかかれたときには結果は分からなかったのですから、条件としてはまったく同じといえます)。もしも鳩山政権が失敗した場合、野崎さんはどのように責任を取られるつもりでしょうか。「祈念したい」としか書いていないから問題ないと尻尾をまかれるのでしょうか。
敗戦後、高村光太郎はいち早く花巻に隠棲し、他の詩人、たとえば三好達治は戦後出てきた詩人、たとえば鮎川信夫に代表される荒地派の批判を受けました。
野崎さんは後になってご自身の作品が読まれることを少しでも念頭において、『時事!格闘詩』を書かれているのでしょうか。
またこういった時勢に迎合してなんらはばからない文章を、鳩山政権への希望や疑問を論理的に書こうとしているコラムの中に挟みこむ御社の編集方針に適合しているのでしょうか。こういった詩を日経の名を冠した場所で書くならば、せめて他のコラムと同程度の知見を持とうと努力された上で書かれるべきなのではないでしょうか。
(日経ビジネスの記事は、それぞれの分野でのプロフェッショナルが書かれているので、短い時間でまったく同じ知見を持つことはムリだとおもいます。しかしながら、せめてGoogleでしらべるなどで自分なりの知識を身につけるだけの時間はあるとおもうのです)

日経ビジネスをいつも楽しく購読させていただいております。
その分、多数の記事が過去の取材やすぐれたコラムの成果の上で書かれる中、詩のコーナーだけが突然、新聞のタイトル記事だけを抜き出しただけ・時勢に迎合するだけといったものに堕していることに憤りを越して悲しみを覚えます。
もしも、御社に文芸についてご理解の有る方、すくなくとも戦後の日本の現代詩を少しでもかじってくださった方がある方がいらっしゃれば、こういった形で低質でかつ今の世の詩について誤解される記事が掲載されることの悲しみを察していただけると思います。

すでに発表された作品には何もいえません。これから先も『時事!現代詩』のコーナーを続けられるなら、せめて掲載する記事の元となった内容に対し調査してくださること、誠実に疑ってくださることを強く希望します。

少なくとも私は自作のみでも野崎さんと同じペースで作品を作る用意があります。また、自作によらず時事に適合した優れた作品を紹介するという形でもご協力したいと考えております。

よろしくご検討ください。


詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)
(1979/01)
茨木 のり子

商品詳細を見る


ブログランキングに参加しております。よかったらクリックしてください。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

人気ブログランキングへ1

テーマ : - ジャンル : 小説・文学

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://literturehardcore.blog51.fc2.com/tb.php/302-24b3497f

 | HOME | 

出演予定イベント
3月17日 (水)19:00-24:00
『ユアパ!vol.34@渋谷SECO』


渋谷SECO
東京都渋谷区渋谷1-11-1 B1F
03-6418-8141
1000円+ドリンク
メールマガジン
ポエムコンシェルジュの選んだ一篇
(ID:0001086342) 読者登録解除フォーム
メールアドレスを入力してボタンを押すと登録・解除できます。
登録フォーム**
まぐまぐ 『まぐまぐ!』から発行しています。
カテゴリー
月別アーカイブ
RSSフィード
最新記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS

Add to Google
はてなRSSに追加
My Yahoo!に追加
Livedoorへ追加
最近の記事
ブログ内検索
リンク
アクセスカウンター
最近のコメント
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

twitter
ブログパーツ



復刊ドットコム
絶版になっている本の復刊に
協力願います。

アイデアのおもちゃ箱
新しいアイデアを思いつくツールが全部で20種類以上!
発想力を高める方法や偉人の発想エピソードも詰まっています
書評
おすすめ詩集(インディーズ)
おすすめ詩集(インディーズ)

五十嵐倫子『色トリドリの夜』
ブログ関係
プロフィール

イダヅカマコト

Author:イダヅカマコト
ポエム コンシェルジェとして、詩集や文学、発想の紹介をしております。
恋愛詩、克己詩、悲しい詩、うれしい詩など、こんな詩が知りたいというごお問い合わせを歓迎しております。
ご献本やコラム・書評の執筆依頼、撮影などの依頼もうけております。
ご献本いただいた書籍にはご紹介を書くよう努力しております。

よかったら、お問い合わせフォームよりメッセージください

また、Twitterもやっております。
こちらからよろしくおねがいします。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。