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幡ヶ谷のライブハウスで震災ボランティアの方から中越地震のお話をうかがいました その1 

2009.10.29 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

10月23日は新潟県中越地震から5周年でした。
いままで大きな災害にはご縁がありませんでしたが、今回、このブログでも何度かでてきたライブハウス、36.5℃で実際に被災地でボランティアをされていた方のお話を聞くことができました。


送信者 091023 灯篭の会



この日お話をうかがったのは新潟県新発田市在住の齋藤敏郎さん。赤十字ボランティアとして中越地震に関わりました。。地元の青年団の活動もされています。

日本赤十字の代表である美智子さまにも発表されたという齋藤さんから伺ったお話は、現場でしか体験し得ないお話ばかりでした。

齋藤さんは小千谷市(震度6)と川口町(震度7)でのボランティア体験をお話してくださいました。
二つとも書くと長くなるので、このエントリーでは小千谷での活動のお話をとりあげて、川口町については次のエントリーで書きたいと思います。



チョコレート色をした川



齋藤さんは安土桃山時代から新発田市で呉服商をされているお家の当主でした。
高校時代は自転車で東京まで駆けられたそう。

赤十字ボランティアの講習は受けていたものの、それまで地元の青年団の活動などで忙しく、赤十字の活動はほとんどできていなかったといいます。
中越地震のときは彼自身も被害者でした。
地震が発生したときは一番初めに自宅を心配されたといいます。
赤十字からの要請で小千谷に行くことになったのですが、彼は赤十字のバスに間に合わなかったため、同じく遅刻した仲間と一緒に車でいくことになりました。

齋藤さんは山古志村を通って小千谷に行こうとしたそうです。
山古志村は村に入る道の全てが寸断され、自衛隊によるヘリコプター移動によって全村民が脱出した村です。
チョコレート色に染まった川を見たとき、齋藤さんは道がないことを悟ったのでした。

結局彼は数十分遅れで小千谷に入ることができました。
このとき彼が車で来たことが後のボランティア活動で役立つことになります。



ボランティアの始動



無事に入ることができた小千谷市ではすでにボランティアの受け入れ態勢ができていました。机一個と職員二人ですが、それだけでも一つひとつの事務ができます。

齋藤さんはそこで震度6の地震の翌日に現地の学生がボランティア活動に参加していたことに驚きました。
「家は大丈夫か」と質問したときの彼女たちの答えで、齋藤さんの感慨はさらに深まります。

「足の踏み場のないからボランティアをしている」

この言葉を聴いたとき、私も驚かされ、またうれしくなりました。ある出来事が起きたときに私が取れる行動がまた一つ広がったからです。私もボランティアができるという気にさせられました。

しかし、その日の夜になると新発田から派遣されたボランティア部隊のほとんどは帰ってしまいました。
宿泊するための装備を持たずに来たためです。

でもこの時、齋藤さんは小千谷に残りました。自分の車で来ていたので行動の自由があったのです。


液状化した土地で浮き上がるマンホールや、ところどころで火の手が上がる夜の街を歩きながら彼は街の被災者に必要な物や人について聞き歩き、齋藤さんは手作りの地図を作りました。

赤十字ではボランティアの単独行動が禁止されていたそうでした。

しかしこの時被災者のニーズを聞いた齋藤さんの行動は後の活動で役に立ったといいます。
街全体の情報が全て齋藤さんの手元に集まったからです。

何か必要な物がないかと聞き歩く齋藤さんに被災者がおっしゃったという言葉がまた印象に残りました。

「何がいるかを聞いてくれる人は今日までいなかった」

必要な物は大体わかったとしても、ただ物を渡すことと必要な物を聞いて届けることは違うのだなと改めて思いました



必要なときに必要な人が来る



齋藤さんが中越地震で主に行っていたことはボランティアコーディネーターのお仕事でした。
会社で言うとマネージャーの仕事です。
さまざまな地域から来るボランティアを受け入れ、資格や特技を見極め、必要な場所に割り振ること。

齋藤さんが目指したのは全ての人に仕事をしてもらうことでした。

「一日の休暇をボランティアのために来てくれた人に対して、半日待たせてしまうことはとてももったいない」

とおっしゃる齋藤さんのお話を聞いていて驚くことは、必要なときに必要な人材がきちんと引き寄せられてくるということでした。

バイクチームを結成したときのお話はとても興味深いものでした。

中越地震よりも前にレスキューバイクのチームは全国で結成されていました。
しかし、その重要性は齋藤さんの周りの赤十字の内部でも理解されていたとは言いがたい状況だったそうです。

>>JRB Network

二人のベテランと二人の旅行者という小さなチームから始まったといいます。
もともと単車乗りでレスキューバイクの重要性を知っていた齋藤さんは、前日に作った地図を手渡して、彼らに街の偵察と新しい地図を作ることをお願いします。

そしてこの4人が作った地図を始まりにして全国のレスキューバイクのチームがもっと遠くまで物資を運んだそう。

スーパーカブのチームについてのお話も人の力を知る上で興味深いものでした。

このチームの特色は女性が多かったことです。
彼女たちは物資の届け先でも積極的にボランティアに参加されたそうです。
入浴補助のような、男性に頼みにくい仕事を頼むことができる女性の強みにボランティアチームも被災者も大いに助けられたとのことでした。

また、炊き出しのボランティアをされた右翼団体の方々の横のつながりにも齋藤さんを助けられたといいます。自分たちの物資を使い切って帰る右翼団体が、齋藤さんの依頼を別の団体に伝え、そして齋藤さんは適切な場所へ別の団体を誘導することができたのでした。



都市における災害時の活動の問題



もちろんボランティア活動は順調に行ったわけではありませんでした。
あまりに多くの物資が一箇所に集中してしまったために、仕分ける人間が足りず、本来バイクチームとして活動できる人が荷物の仕分けをしていたというような場面もあったそうでした。

仮設トイレの糞尿を吸うためのバキュームカーが少なくなっていたという話も印象的でした。
下水道が普及したため、平時でのニーズが少なくなっている、とのことでした。

でも一番驚かされたのは世代格差についてです。
学校でのことでした。
体育館は老人ばかりでした。
齋藤さんが若い人がどこにいるかと学校の中の被災者に聞くと校庭にいるといわれます。
そして校庭に行った齋藤さんに投げかけられた一言は

「赤十字は僕らには毛布をくれない」

でした。

物資は学校の中に十分来ています。
中に入ってもう一度老人に話を聞くと一言、

「町内会費を払っていないから」

とのことでした。
齋藤さんの説得で物資は行き渡りました。
数日後になると女性や子供たちが体育館の中で生活している姿や、世代の違う人が共同で作業をしている姿があったそうです。

齋藤さんはこのとき地域のコミュニティが壊れていることを実感したとおっしゃっていました。
東京で震災にあったときのことを考えて私はわが身の安全を思わざるを得ませんでした。私の住んでいる家は3年前に引っ越してきたばかりだからです。

齋藤さんが物資を出してもらったとき、しぶる老人に対して「あなた方に運べない大きい荷物を持つ人が必要」ということをおっしゃったそうです。
そうでもしないと物資が行き渡らなかったというところに人間の経済学的な側面を感じて私はせめてあいさつをきちんとしようと思いました。



追記

その2とその3もよろしくおねがいします。

>> その2(川口町のこと)

>> その3(ボランティアと音楽のこと)



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テーマ : 災害ボランティア - ジャンル : 福祉・ボランティア

タグ : ボランティア 赤十字 中越地震

コメント

斉藤さまにお世話になった者です。 

トラックバックさせて頂きました。

Re: 斉藤さまにお世話になった者です。 

ありがとうございます。
すばらしい情報のページですね。おどろきました

> トラックバックさせて頂きました。

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