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幡ヶ谷のライブハウスで震災ボランティアの方から中越地震のお話をうかがいました その3(全3回) 

2009.11.01 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

10月23日は新潟県中越地震から5周年。
幡ヶ谷のライブハウス36.5℃で実際に被災地でボランティアをされていた方のお話を聞くことができました。

送信者 091023 灯篭の会



この日お話をうかがったのは新潟県新発田市在住の齋藤敏郎さん。赤十字ボランティアとして中越地震に関わられました。

このエントリーでは、最終回として、慰問や演奏ボランティア、そして齋藤さんについて少し書きたいと思います。

小千谷市での活動については「幡ヶ谷のライブハウスで震災ボランティアの方から中越地震のお話をうかがいました その1

川口町での活動は「幡ヶ谷のライブハウスで震災ボランティアの方から中越地震のお話をうかがいました その2
をご覧ください。



赤十字ボランティアの責任とストレス



齋藤さんの被災地での仕事は前にもあげたのですが、ボランティアコーディネーターとし集まってくるボランティアの方の適正を見極め、仕事と配置を与えることでした。

齋藤さんが目指したのは全ての人に仕事をしてもらうことでした。

常にボランティアセンターは人員不足になったそうです。
細かい作業にどんどん人員を裂いていった結果、結局ボランティアセンターにはいるべき人数の3割程度しかいなくなったといいます。

人員不足に加えて問題になったのはボランティア同士のコミュニケーションでした。

人が多くなるとどうしても言い争いが避けられなくなります。

しかし、口論をしてまで自分のやり方を守ろうとする人たちは自然と帰ってしまったといいます。
「人を助ける」という言葉にも建前と本音があるのだと、そして助ける「人」の中にはきちんと自分のことをあわせて考えておかないといけないのだと、考えさせられてしまう言葉でした。

争いごとのとき、齋藤さんの持っている「赤十字」という肩書きは非常に役立ったといいます。
ボランティア同士だけではありません。
被災者の中でも「赤十字」の人間という権威は大きなものがありました。
道の駅に車を止めて孤独に避難生活を送る方も、赤十字の人だと知るとニーズを話してくださったといいます。

これに加えて驚かされた仕事があります。それは

ボランティアを帰すこと

帰らせるパターンも二つありました。
一つは和を乱す人を帰すことです。
そしてもう一つはボランティアのストレスに人が負けてしまうことでした。

防災ボランティアは一人ひとりにいたるまで非常な激務だったのだと思われます。
ボランティアを続けていることで、自分がもっと人を助けなければならないという気持ちになる方がでてきたそうです。

ボランティア中毒、といてもいい症状となった方を日常生活に戻す必要がありました。

これらのことは、ボランティアの講習では教えられてきませんでした。
齋藤さんご自信はボランティアセンター全体を指揮されていたため、それほど多く被災者と触れ合うことはなかったといいます。
予定外のお仕事が増える中で齋藤さんご自身の孤独感を含んだストレスはたまっていきました。

そしてストレスのたまった齋藤さんを癒してくれたのは歌の力でした。



ジュピター



一つは平原綾香のジュピターです。
この曲はちょうど中越地震の頃に発売され、被災した方々が自分たちの応援歌としてラジオへリクエストした曲です。

齋藤さんはこの歌の
私を呼んだなら どこへでも行くわ
あなたのその涙 私のものに

という部分を聞いたとき、まさに自分だと感じたとそうです。
彼はそのときまさに要請を受けたら現場にかけつけて、被災者やボランティアと苦労を共にする立場でした。




被災者と「ジュピター」についてはバーニーさんのブログ『バーニーの災害ボランティアコーディネーター日記』の記事にも書かれています。

>> 平原綾香 「JUPITER」のこと



演奏ボランティア、そして加藤登紀子さん



川口町で慰問コンサートを行った一番名前が知られている方は加藤登紀子( @TokikoKato )さんでした。
齋藤さんも彼女のファンでした。

川口町の役場の方は一番初め公民館のステージを彼女に使ってもらおうとしたそうです。
しかしながらステージは医療室として使われていました。
暗幕があってプライパシーを守れるからです。
ステージをあけて欲しいという役場の方に齋藤さんは、「加藤さんは事情を知ったらステージを使わないと思う」とおっしゃったそう。
ステージの使用を断るために齋藤さんが役場の方を説得した言葉が振るっています。なにせ

「実はファンなんです」

そして、一ファンの予言どおり加藤さんはステージで歌いませんでした。
最後の「ネバーギブアップトゥモロー」では、客席のみんなが腕を張り上げて「ネバーギブアップ!ネバーギブアップ!」と合唱したといいます。

慰問や演奏を行う方々に対する「人気取り」という偏見をについても齋藤さんは力強く否定してくれました。

>> Yahoo! 知恵袋「刑務所に歌手とかが慰問に行くのは何の為ですか?」

歌う人は歌うこと以外できないから歌いにきた。

というふうに齋藤さんはおっしゃっていました。

そして、この言葉は報酬なく行動をするボランティアの精神を説明してくれた気がしました。

自分の身体で、自分の力で被災地に行き、何らかの仕事をすること。

仕事の合間をぬってたった一日だけ時間をボランティアに当てた方もかなりいらっしゃったそうです。

そして齋藤さんはそういった方々にも暇な時間を与えないように努力されました。
何も考え付かなくとも、被災者のところにニーズを聞きに走ってもらうことできちんとその一人分のボランティア精神に報いてくださったのです。

医療や音楽やバイクもたまたまその自分が持っているものであって、それが社会のために役立つかどうかは役立てようとする行動でしかないと改めて学びました。

一人ひとりのボランティア精神があり、そのボランティア精神を後ろから支える方があって、中越地震のボランティアは行われたのだと知り、改めて人がたくさんいることの力を感じました。



災害にあうとき、そしてボランティアを行うときに必要なことは同じ



客席から質疑応答がありました。
ボランティアをするためには最低でも2日分の衣食住をまかなえるものが必要だということ。
災害に備えるためには、自分が災害に合うという心の準備をしておくことなど
有意義な質疑応答でした。

防災グッズとしてあげられていたものの中で意外なものはペットボトルの水でした。
水自体は珍しくもないのですが、使い方でした。
凍らせて冷凍庫に入れておくというのです。
冷凍庫いっぱいに氷を入れておくと、電気がなくなっても2日くらいならば冷蔵庫の中の温度を-10℃以下に保つことができるそう。
それだけではなく、食料の保存、傷の冷却、疲労回復、保存、そして飲料として使えるということで非常に使えるそう。
この日も齋藤さんは氷のペットボトルで紅茶のペットボトルを冷やして飲んでいました。




この後、川口町で演奏ボランティアをされた旅流草一郎さんのライブがありました。
齋藤さんと旅流さんは川口町で親しくなったのですが、そのとき、旅流さんがテントに入る齋藤さんを見て、これまで弾いていた曲と違う齋藤さんの年代にあわせた選曲にされたそう。
齋藤さんは旅流さんの心遣いで一時の休息を得ることができたそうです。
一人の人に一人の特別の時間を作れるその手腕にパフォーマーとして尊敬です。
旅流草一郎
送信者 091023 灯篭の会



そして、最後に演奏ボランティアとして川口町と深い縁を築きあげた旅流草一郎が、川口町から依頼を受けて作曲した川口町の歌「魚物川」をトーキョウ・ハッピーズのみんなで歌って終わりました。
送信者 091023 灯篭の会


10月23日の『灯篭の会』はとてもあたたかい会になりました。
36.5℃ではこれからも社会に広く興味を持っていき、こういう会をしてくださるそう。
私もできるかぎり応援するだけではなくて、積極的に参加したいとおもいました。

11月4日に36.5℃で行われるBOAというイベントは、この日演奏で参加したトーキョウ・ハッピーズの面々もいらっしゃるそう。

良かったらお越しください。




最後に
中越地震では9万人を越えるボランティアが参加されました。
参加しただけではありません。倒壊した建物の中で作業をした結果、癌を発症して亡くなった方もいます。亡くなられた方は中越地震の死者として公式にカウントされてはいません。
直接間接に中越地震で亡くなられた方のご冥福を改めてお祈りいたします。





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テーマ : 災害ボランティア - ジャンル : 福祉・ボランティア

タグ : 中越地震 ボランティア 赤十字

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